霧雨が蜘蛛の巣を白く染める
綺麗だと呟いたけど
乾けば戻ることを知っている
蜘蛛の巣に囚われたアゲハ蝶
死を待つばかりの姿 君に重なる
衝動が僕を動かす
僕の中で壊れていく君
恋焦がれ熱を持つ
僕の躯冷やしてよ
苦しみが溢れる君の涙で
晴れた日に蜘蛛の巣を眺めていた
透明の網に戻ったのに
僕の心は君色のまま
悲愴な目をしている 僕の蝶
正しい愛しかたなんて 僕は知らない
愛故に加速していく
綺麗なものを壊す楽しみ
恨むなら恨みなよ
僕に愛された自分を
憎しみに溺れる君が見たい
羽根を喰われた蝶は飛べない
「死んでしまった」
涙も声も感情も
失くした君はもういらない
ハナムケに赫い花
また霧雨降り出した
生まれ変わったらまた愛させてよ
← 07.07.12