空の色が変わる頃
蝉の鳴き声 消えていく


赤く染まる景色たち
祭囃子の 音がくる
長い髪を結い上げて
紺の浴衣に 身を包む

家の前で待ち惚け
君がここに来ないこと
知ってるはずなのに 動けない

開幕の合図さ恋花火
どこか遠くで音だけ聞こえる
人の流れに動かされ
涙越しに見えるよ恋花火
君に会いたい だけどまだ怖い
右てのひらがひとりぼっち


金魚すくい りんご飴
君がいたから 笑えたの
幸せそうな2人組
見つけるたびに眩暈する

君のいない世界では
誰も僕に気づかない
不確かな勇気を抱きしめて

夏空に散りゆく恋花火
隣で笑う君はもういない
思い出だけが咲き誇る
闇空に溶け込む恋花火
そのまま僕のことも連れてって
鮮やかな空 君は見える?


楽しそうな笑い声
背に受けて走り出す
君が愛をくれたあの場所へ

遠くても見えるよ恋花火
水面に映る色まで鮮やか
もうすぐ会える それだけで
想いごと散りゆく恋花火
もう怖くない 大丈夫だよ
橋の欄干 手をかけた





          08.08.31
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