うだるような暑さの中
14回目の夏がはじまる
扉が開いた瞬間に
非日常が飛び込んできた
1台の自転車に
2人分の笑い声を乗せて
行き先は君次第
どこへだってゆけるさ
造られた運命でよかった
君に出会えた
その結果だけで十分
新しい夏空を見上げて
ペダルを強く踏み込んで
走り出していく
太陽の下 笑う君は
向日葵より輝いていて
月夜の晩を憂う君は
消えゆく火種 思い出させる
少しだけ古いカメラ
君はいつもそのレンズを通して
どんな風に どんな僕を
見ていたのだろうか
過ぎていく毎日の中で
たくさんの表情
見つけられたから十分
それだけで幸せなんだと
言い聞かせてる
そしてまた はじまりの場所へ
夏にさようならと言って
君にまた会おうと言った
交わすことのない手のひらを
強く振って
造られた運命でよかった
君に出会えた
その結果だけで十分
終わりゆく夏空を見上げて
ペダルを強く踏み込んで
走り出していく
← 10.03.30